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LifePlusの女性の健康セミナー「専門医から学ぶ更年期の過ごし方」(主催:久光製薬、共催:ミナケア、QLife)が2025年7月17日に開催されました。

顔が急に熱くなる、体重や体型が変わってきた、気分の浮き沈みが増えた――。女性のライフステージにおける大きな転換期である「更年期」。心身のさまざまな不調に悩みながらも、誰に相談すれば良いのか、どう対処すれば良いのかわからず、一人で抱え込んでいませんか。

そんな悩みを抱える皆さんのために、更年期障害の治療の第一線で活躍する2人の専門医から役立つ知識と情報を教えていただきました。本講座の講演「更年期障害のキホンと治療法」(寺内公一先生:東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 茨城県地域産科婦人科学講座)と「みんなはどうやって更年期を過ごしてる? ―更年期をラクに乗り切るマネジメント法―」(吉形玲美先生:医療法人社団ミッドタウンクリニック 特別顧問)、Q&Aセッションの内容をお届けします。

【第1部】更年期障害のキホンと治療法

「更年期」「更年期症状」「更年期障害」の違い

「更年期」「更年期症状」「更年期障害」の定義*1[1] は以下の通りです。

更年期

日本では「閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた10年間」を指す、ライフステージの移行期間のこと。

更年期症状

更年期に現れる多種多様な症状の中で、明らかな病気が原因ではないもの。

更年期障害

更年期症状により日常生活に支障をきたしている状態。

更年期は、卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減る一方で、脳から卵巣へ女性ホルモンを出すよう指令するホルモンが増えます。急発進を繰り返して最終的に止まってしまうガソリンがなくなりかけた車のように、女性ホルモンの分泌量は激しく揺らぎながら低下していきます。

多岐にわたる症状と、見過ごせない経済損失

更年期症状は、「ほてり、のぼせ、発汗」といった血管運動神経症状がよく知られていますが、多岐にわたる症状があり、婦人科にとどまらず、一般内科、精神科、整形外科、皮膚科など、あらゆる診療科の領域にまたがっています。

症状の表れ方には個人差が大きく、心理的な要因や仕事・家庭といった社会的環境も複雑に影響し合っています。

これらの症状があったら、他の病気の可能性もあるため、検査などで鑑別することが大切です。

働く女性が増え、多くの方が働きながら更年期の問題に対処しなければならない状況です。更年期症状による経済損失を試算すると、米国では年間約260億ドル(推定)*2[1] 、日本では1.9兆円(推定)*3[2] にのぼるという経済的な問題を示すデータもあります。

Faubion SS, et al. Mayo Clin Proc. 2023;98(6):833-845.

経済産業省 ヘルスケア産業課:女性特有の健康課題による経済損失の試算と健康経営の必要性について(令和6年2月)

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/jyoseinokenko/jyosei_keizaisonshitsu_r2.pdf

治療のゴールは「その症状とともに生活を送れるようになること」

更年期障害の治療のゴールは症状を完全になくすことではなく、症状が軽くなり、その症状とともに生活を送れるようになることです。

そのためには、医師が患者さんの訴えに真摯に耳を傾け、心理・社会的な要因を深く掘り下げることが大切です。生活習慣の改善も重要です。これらを行った上で、薬物療法が検討されます。お薬は、少量の女性ホルモンを補うホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、向精神薬などを用いることがあります。

長い人生を生き生きと過ごすためのカギは、女性ホルモンが握っています。症状があっても受診していない方もいると思います。症状に悩んだら、受診を検討してみてください。

【第2部】みんなはどうやって更年期を過ごしてる?
―更年期をラクに乗り切るマネジメント法―

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閉経の時期を予測する方法

正常な閉経年齢は45歳~55歳くらいです。早すぎる場合、ホルモン補充療法など治療が検討されます。

閉経の時期を予測する方法を紹介します。

基礎体温を測る

卵巣機能が低下すると、低温期(体温が低くなる時期)が短くなったり高温期(体温が高くなる時期)が短くなったりして、月経周期が早まる傾向があります。排卵が休止すると高低差がなくなります。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査

卵巣に残っている卵子の数の目安を知ることのできる血液検査で、閉経時期を予測する参考になります。人間ドックのオプションなどで受けられることがあります。

ホルモン検査(E2、FSH)

女性ホルモン(E2)の低下と、卵巣を刺激するホルモン(FSH)の血中濃度を測る血液検査。卵巣機能を把握し、経年的に測定することで閉経時期を予測する参考になります。

自分に合ったマネジメント法を見つけましょう

更年期症状の対策は、ホルモン補充療法(HRT)などの治療のほかに、サプリメントや漢方薬、ヨガ、アロマ、鍼灸などの補完代替医療があります。

閉経年齢は個人差があるため、更年期が何歳ごろに相当するかは個人差があります。そして、更年期との向き合い方は人によってさまざまです。ご自身のライフステージにあわせて、専門家と相談しながらマネジメント法を見つけましょう。

ライフステージを「性成熟期」「周閉経期」「閉経期」「閉経後安定期」の4つにわけて考え、自分がどのステージにいるのか、下の図を見て確認してみましょう。月経が順調な性成熟期の方はプレマネジメントとして、更年期を快適に過ごすために閉経時期を予測してみてください。更年期症状の予防対策を始め、運動や食事を意識して、骨密度検査を受けましょう。

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周閉経期や閉経期で更年期症状が気にならない方は、セルフケアを中心とし、腸内環境や自律神経を整えるライトマネジメントを始めてみましょう。骨量の維持のため、運動や食事の対策を積極的に行ってください。サプリメントの活用を考えてみても良いでしょう。

更年期症状がつらい方は、アクティブマネジメントとして婦人科を受診し、症状にあった治療を視野に入れながら対策しましょう。

閉経後安定期の方はポストマネジメントとして、血管系の検査を受けること、骨粗鬆症対策を積極的に行うことが大切です。産婦人科のほか、内科や整形外科などでかかりつけ医を見つけておきましょう。

【第3部】Q&Aセッション

*1 公益社団法人 日本産科婦人科学会編:産科婦人科用語集・用語解説集 改訂第5版,2025.

*2  Faubion SS, et al. Mayo Clin Proc. 2023;98(6):833-845.

*3 経済産業省 ヘルスケア産業課:女性特有の健康課題による経済損失の試算と健康経営の必要性について(令和6年2月).

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/jyoseinokenko/jyosei_keizaisonshitsu_r2.pdf

*4 一般社団法人 日本女性医学学会:ホルモン補充療法を考えている方へ ホルモン補充療法の正しい理解をすすめるために ホルモン補充療法ガイドラインより.

https://www.jmwh.jp/n-hrt_book.html

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